こんばんは。
今回は夏休みに観た「思い出のマーニー」の紹介をします。
これまでに観たことがない繊細な映画でした。
米林宏昌監督、すごいです。
それでは~
シュワッチ!
・思い出のマーニー
公開年:2014年
感想:
ジブリ映画”思い出のマーニー”は”借りぐらしのアリエッティ”を監督した米林宏昌監督の第2回作品です。
僕はジブリ映画ではみんなと同じく、宮崎駿監督の作品が大好きで一番好きなのは”紅の豚”です。
なので、宮崎監督作品以外はほとんど見てきませんでした。
夏休みに入って時間が余り余っていた時、突然、「そういえば、宮崎駿以外の監督がジブリの監督をした作品ってどんな感じやろ?」と興味が湧いて、TSUTAYAにDVDを借りに行きました。
それがこの映画を観ることにしたきっかけです(笑)
・表現
僕はジブリ作品が大好きなのですが、唯一苦手なのが、背景画と人物画の書き方が違うので、たまに背景から人物が浮いているような所です。
浮くたびに物語の中から出ちゃうんですよね~
そんな経験、ありません?
でも、この作品では人物画の方も目の中の模様に至るまで、緻密に書かれていたので、その浮く感じはほとんど感じませんでした。
また、この作品からはアニメーターによる光の加減の細かい調整作業を感じました。
”君の名は”の新海誠監督の素直で透き通る光とは違う、光でした。
光が”光”を表現していたことは当たり前ですが、この作品の光は”空気”、”気温”も表現していたような気がします。
素人目ですが、日本ぽくない光だった気がします。
もっと寒い地域の光。
NHKでアラスカの風景を見たことがあります。
その時に感じた寒い地域独特の少し張り詰めた”空気”、”気温”と同じものを感じました。
”空気”、”気温”を絵で表現できるなんて、すごい!
・声
どの役の声優さんも非常にマッチしていました。
間違いない声の配役だったと思います!
全く違和感ないし、主人公のアンナの少しとんがった感じ、魔法の国の世界の人のようなマーニーの感じがすごくよく伝わりました。
・音楽♪
この映画の主題歌を歌われたのはプリシラ・アーンというアメリカ人の歌手です。
この歌、歌詞・メロディー共に最高です。
僕みたいにずっとパソコンの前にいる人は、”孤独”ってかなり感じるんですよね。
そんな時にこの歌を聴いています。
こんな歌、”孤独”を日常的に味わっている人しか作ることが出来ないと思います。
友達が少ない人なら共感すること間違いない。
僕らのリアルな気持ちが表現されています。
歌にすると、こんな感じになるんですね~
・ストーリー
主人公は友達と馴染めず、両親とも死別して養女として育てられているアンナ。
そんな環境で、心を閉ざし、”ふつうの顔”をすることになれたアンナ。
ある日、療養のために田舎に行った彼女は不思議な少女マーニーと出会います。
マーニーとのふれ合いがきっかけに、アンナは少しずつ変わっていき、自分なりの生き方を見つけ始めるという話です。
主人公が心を閉ざした少女という事で、物語は非常に繊細です。
映画を作る立場の人からしたら1カットでも間違えたら、物語が崩壊してしまうという緊張感があったのではないでしょうか?
正直、友達が多くて彼女がいてと、”リア充”と呼ばれている人が見てもあまり刺さらない映画だと思います。
逆に友達がいなくて、講義を1人で受け、学食でも1人でご飯を食べているようなボッチ大学生が見るとグサグサ刺さる映画です。(笑)
友達がいない僕はアンナにすごく共感出来ました。😢
映画の時間中ずっと、「わかる。わかる。・・・」と思っていました。
映画のクライマックスにも共感出来ました。
よくある映画だと”孤独”を感じていた人が変わっていって、最後には”リア充”になるという終わり方が多いじゃないですか。
これって、結局、映画を観ている”リアルで孤独を感じている人たち”を最後に突き放していません?
”変わる”といったって、そんな劇的な変化はリアルではしないと思います。
そんな”0→1の変化”はしないです。
現実の変化ってもっと複雑ですよね~
この映画のクライマックスではそんな”0→1の変化”が結論では無かったので、今でもアンナは心に寄り添っています。
どんなクライマックスかは本編で!
ボッチの人にとって”変わる”っていうのはリア充が思っている以上に複雑なんです(笑)
・キャッチコピー(by me)
「ふつうの顔。」
いかがでしたでしょうか?
これまでのジブリにはない繊細な主人公の心の機微を表現した素晴らしい映画です!
僕の”ジブリで好きな作品ランキング”の1位に躍り出ました。
映画が気に入りすぎて、原作本も読んだのですが、この映画は原作の良さを完璧に引き出しています。
ほとんど原作に忠実に作ってあります。
宮崎アニメ以外になかなか手が出せない方、ぜひ、隠れた名作”思い出のマーニー”を観てみて下さい!
特にボッチ大学生にとっては決して忘れることのできない1時間43分になると思います!
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
▲▲▲アリガ島▲▲▲
「未定」